インドの繭

2018.04.03

シルクには家蚕の他に、野生の様々な繭をつくる虫がいて、薄茶や焦げ茶、金色や銀色の繭があるのです。先月行ったインドのアッサム地方ではムガ蚕やエリ蚕という野蚕がいて、独特の糸が作られていました。
エリは柔らかい繭でつむぎ糸しか作れないのですが、とても柔らかい肌触りの良い糸が作れます。ムガは金色の繭で、繰糸ができ、美しい繊細な金色の糸が作れます。またつむぎ糸のことをギッチャというのですが、ムガギッチャは野性的なのにキラキラしています。世界には見るからに違う面白い絹糸がたくさんあるのだと、目が覚める思いでした

エリ蚕の幼虫。黄色、緑色、しましま、ドット、いろいろな幼虫がいるけどみんな白い繭を作ります。

エリ蚕の繭を煮て広げた状態。紡ぐと柔らかい糸になります。

ムガ蚕の幼虫。まだ終齢は手の平の長さくらいまで大きくなる。美しい金色の繭を作ります。

金色の繭を繰糸すると金色の美しい糸ができます。その糸でサリーを織っていました。